綱渡りで大切なのは、バランスです。
一方に偏ると、バランスを崩して綱から落ちてしまいます。
重心が中央に来るよう手を横に広げて、体をうまく調整します。
手に長い棒を持ってバランスを取ることもあります。
綱渡りは、バランスが取れるからうまく歩けますが、人生も同じです。
不安があるのはいいのですが、不安だけではいけません。
不安だけでは、一方に偏って綱から落ちてしまいます。
不安を感じてマイナスが生じたら、逆の存在を設けて、バランスが取れるようにしましょう。
その逆の存在こそ「期待」です。
期待と不安は対称の存在です。
大きな不安を感じたら、それだけ大きな期待を思い浮かべればいいのです。
その不安は、本当に不安だけでしょうか。
いいえ、不安だけではないはずです。
どんな不安も、別の視点から見ると、期待できるところがあるはずです。
受験に不安があるなら、合格の期待を浮かべましょう。
受験の不安を持ちつつも、合格したときの学生ライフに期待してください。
新しい友人ができる期待、素晴らしい勉強ができる期待、おいしい学食の期待。
にやにやした笑顔が止まらなくなるでしょう。
就職活動に不安があるなら、内定した後の期待を浮かべましょう。
すてきな出会いの期待、素晴らしい人間関係に恵まれる期待、新しいスキルが身につく期待。
期待できることを考えれば、目がきらきら輝いてくるでしょう。
老後に不安があるなら、老後の期待を浮かべればいいのです。
旅行の期待、子や孫が大きく成長する期待、大好きな趣味に打ち込める期待。
期待に目を向ければ、老いが楽しみになってくるはずです。
どんな不安にも必ず期待できることがあるはずです。
たっぷり想像力を働かせて期待できることにわくわくすれば、不安があっても、うまく心のバランスが取れます。
不安はあっていいのです。
ただし、不安と同じくらいの期待を持ちましょう。
期待と不安はワンセットです。
期待と不安の両方があるのは、ちょうどいいバランスが取れている状態です。
偏りがなくなって、プラスマイナスゼロになります。
人生は、期待と不安の両方を持ちながら歩んでいくのがいい。
人生という名の綱渡りは、期待と不安でバランスを取りましょう。