食べるという行為は、生きているうちしかできません。
当たり前のことですが、この素晴らしさに気づくことが大切です。
食べるという行為は毎日行うことであり、まったく普通で日常的なことです。
あふれた感覚があると、なかなか食べる素晴らしさに気づくのは難しいもの。
どうすれば、食べる素晴らしさに気づけるのか。
ここで、ぜひあなたに試してみてほしいことがあります。
「これが人生最後の食事」と思いながら食べることです。
とある事情があって、あなたは余命が半日の状況だとします。
あと数時間後に死ぬことがわかっています。
延命治療はできず、避けようのない状況です。
目の前にあるのは、人生最後の食事です。
そういう状況を思い浮かべてみてください。
なかなか難しいかもしれませんが、あくまで想像でいいのでイメージしてみてください。
できるだけ本気で思い込んでみることが大切です。
すると、いつもと違った感覚になるでしょう。
「ああ、これが人生最後の食事なのだね。なんていとおしいのだろう。じっくり味わって食べよう」
目の前の食事が貴重なものに感じるでしょう。
平凡な食事が美しく感じるでしょう。
一口一口をじっくり味わって食べようと思うでしょう。
普通の味が、とてもおいしく感じるでしょう。
普段何気なく食べている食事でも、言葉では言い表せないほど感動して、涙腺が緩くなるはずです。
人生最後の食事と思えば、どんな食事でも感慨深くなります。
死んでしまえば、もう食事をしたくてもできません。
食べることはもちろん、味わうこともできなくなります。
おいしいと感じることができなくなります。
甘味・塩味・酸味・苦味・うま味・脂肪味のすべての味覚が感じられなくなります。
そもそも食べること自体が不可能になります。
食べることができるのも生きているうちです。
期間限定なのです。
あなたは今、何気なく食べているかもしれません。
それは生きているからできることです。
平凡で当たり前のことですが「期間限定の楽しみ」です。
食事を楽しめるのは、生きているうちだからできること。
食の感謝を忘れかけたとき「これが人生最後の食事」と思いながら食べてください。
忘れかけていた食への感謝を思い出せます。
どんな食事でも感慨深くなります。
食の感謝をして、しすぎることはありません。