食生活を豊かにするポイントの1つ。
それは「歴史を知ること」です。
歴史と食生活は無関係に思えますが、誤解です。
無関係どころか、しっかり関係しています。
どんな食べ物にも必ず歴史があります。
シンプルな食べ物から豪華な料理まで、歴史が存在します。
シンプルな食べ物であればあるほど、基本であるため、長い歴史があります。
たとえば「米」です。
稲はもともと自然に生えていた野生のものであり、次第に変化して、栽培できる形になったとされています。
本格的に稲の栽培が始まったのは、紀元前13世紀頃とされています。
米の起源は諸説がありますが、日本米の場合、起源は中国の福建米とされています。
縄文時代の後期に、台湾や朝鮮半島を経て北九州に伝わってきたといわれています。
肥料を与えなくても勝手に育っていき、また腐りにくく保存がしやすいことから重宝されました。
江戸時代には、お米がお金の代わりとしても用いられた歴史もあります。
コーヒーにも歴史があります。
コーヒーは、西暦800年、エチオピアのヤギ飼いが発見したことから始まりました。
「それを飲むと痛みが和らぎ、生き生きした気分になる」ということで、最初は薬として用いられていました。
その結果、どんどん世界に広まっていき、15世紀頃から薬から嗜好品として発展していった経緯があります。
また世界初のフリーズドライ食品はコーヒーだったことでも知られています。
コーヒーに限らず、何でもそうです。
米も野菜も果物も、それぞれの食べ物には歴史があります。
インターネットで調べてみるといいでしょう。
歴史を知ると「なるほど」と驚かされるでしょう。
長い時間を経てさまざまな経緯を経た結果、今ここにあることがわかるはずです。
ありふれた食べ物でも軽視できません。
シンプルな食べ物であればあるほど歴史が長いもの。
詳細を確認すると膨大な情報量に圧倒されることがほとんどですが、概要をつかむだけで十分です。
もちろん余裕があれば、どんどん詳細を調べて知っておくといいでしょう。
歴史を知ると、教養になるだけでなく、味わい方も向上します。
「普段食べているものにはこんな歴史があるのだね」
しみじみした気持ちでおいしくいただけるでしょう。
歴史がわかって背景を知ると、より味わい深く感じられます。
普段食べているものが涙ぐましい努力の結晶だとわかれば、見る目も変わります。
ありがたく感じて、じっくり味わった食べ方になります。
歴史を知ることは、食生活を豊かにすることになります。
食べ物の歴史を知れば知るほど、あなたの食生活も豊かになります。
私たちは歴史を食べているのです。