世の中には「食べにくいもの」が存在します。
たとえば「骨付きの魚」「殻付きのエビやカニ」「ミルフィーユ」です。
魚を食べるときは、骨を取り除く必要があります。
殻付きのエビやカニは、素手で殻を割って身を取り出さなければいけません。
ミルフィーユは、薄いパイ生地が重なっているのでぽろぽろ落ちやすい。
「ああ、なんて食べにくいのだろう!」
食べにくいものは食べにくい。
手順を踏む必要があって手間がかかり、ストレスを感じることもあるでしょう。
素手で持たなければいけないものは手が汚れてしまいます。
食べにくいものに苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。
ここで気づいてほしいことがあります。
おっくうと考えるのではありません。
食べにくいものは「食べ物からの挑戦状」として受け止めるのです。
食べにくいからといって諦めないでください。
食べにくくて厄介ですが、そこで諦めてはいけません。
逃げるのは簡単です。
嫌がったり諦めたりするのでは普通です。
それは、食べ物からの挑戦状です。
あなたに訴えかけています。
「食べられるものなら食べてみろ!」と。
挑戦状ですから、受けて立とうではありませんか。
食べにくいものだからといって、食べられないわけではありません。
食べにくいだけのことです。
骨があるなら、上手に取り除きましょう。
殻があるなら、きれいに割りましょう。
大きくて一口で食べられないなら、小さく分けましょう。
食べ方がわからないなら、調べるか店員さんに聞けばいいことです。
こまごました手順はありますが、焦る必要はありません。
一つ一つの手順をゆっくり丁寧に進めていけば、おいしく食べられます。
きれいに食べることができればいいですが、できなくても大丈夫です。
チャレンジすることに意義があります。
挑戦状に受けて立ち、見事打ち勝てば、ご褒美が待っています。
「手間暇をかけた分だけおいしく食べられる」というご褒美です。
食べる苦労が大きければ大きいほど、食べたときのおいしさもひとしおです。
ネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに捉えてください。
食べるのに苦労した分だけ、大きな喜びがあります。
食べる前に小さな作業を行うことになるため、ほどよいスローテンポになって、食の感動が割り増しになります。
食べにくいことを「1つの味わい」として楽しんでください。
食べにくいことも、食の醍醐味です。