「運が悪かった」という一言を使うことはありませんか。
「運が悪くて、なかなかうまくいかない」
「ミスをしたのは運が悪かったから」
「あのトラブルは、運が悪かっただけ」
「こんなことになったのは運が悪かったせいだ」
たしかに人生では運が関係する場面もあります。
運とは、人間の意志を超越した働きです。
運がよければスムーズにいき、悪ければなかなかうまくいきません。
人の力ではどうすることもできないトラブルがあれば「運が悪かった」という一言で片付けたくなるでしょう。
もし軽い気持ちで「運が悪かった」と言ってしまう自分がいるなら、少し考え方を改める必要があるでしょう。
「運が悪かった」は便利な一言です。
どんなことにも運が関係しています。
その気になれば、どんな場面でも使えます。
その便利さゆえに、気軽に使ってしまうことが多い。
自分のミスも「運が悪い」と言ってしまう。
騙されたときも「運が悪い」と言ってしまう。
不幸なことが起こったときも「運が悪い」と言ってしまう。
あげくには「こんな惨めな人生は運が悪いせいだ」と言い始めることでしょう。
ふと気づくと、すべてのトラブルに対して「運が悪い」の一言で片付けてしまいがちです。
しかし「運が悪かった」という一言には注意したい。
運のせいにしてしまえば、それなりに話の筋が通ってしまうのが、便利でもあり厄介なところでもあります。
うっかり油断すると「運が悪いなら仕方ない」と納得してしまい、そこで話が終わります。
「運が悪かった」と言うだけでは成長も改善もできません。
「運が悪い」という一言を禁句にしてください。
言いそうになったら、喉のところで止めておくのが賢明です。
ミスや失敗をしたときこそ、きちんと現実を見ましょう。
現実を見たくない気持ちもあるかもしれませんが、それはよくありません。
目を背けていると、改善できることも改善できません。
見たくない現実であっても、事実であれば、直視することが大切です。
原因もないのに、自然とトラブルが起こることはありません。
トラブルが発生したからには、必ず何らかの原因があるはずです。
何らかの不都合が発生したため、そうなりました。
その原因を突き止め、問題を解決することで、改善ができます。
運のせいにするのではなく、きちんと現実を見て、何が悪かったのか原因を探ってください。
「あっ、ここが原因だったのだね。それならこれを改善すればいいね」とわかります。
悪天候や災害のような人の力ではどうしようもないトラブルでも、すべて運のせいにするのではありません。
99パーセントが運だとしても、1パーセントくらい自分の力でできたことがあったはずです。
運のせいにせず、きちんと原因を探って対策を練ることで、人間として成長できます。