人が強くなるためには、いったん落ち込むプロセスが必要です。
落ち込むことなく強くなりたいところですが、そんな都合のいい話はありません。
まっすぐな右肩上がりの成長曲線はありません。
成長曲線は、上下を描きながら少しずつ右肩上がりになっていくものです。
人が強くなるためのプロセスがあります。
「困難に直面する→落ち込む→立ち直って前より強くなる」です。
王道であり鉄板です。
困難に直面することも落ち込むこともなく、いきなり強くなることはありません。
いきなり強くなりたいところですが、それは人生の法則に反しています。
人生に裏技はありません。
強くなるためには負荷が必要であり、負荷がかかったときにはぐっと落ち込むものです。
大きな負荷であればあるほど、深く落ち込むことになります。
時には心が死んでしまうほど落ち込むこともあるでしょう。
あなたは今、落ち込んでいるのかもしれません。
厳しい困難に直面して、目の前が真っ暗な状態になっているのかもしれません。
もしそうなら、おめでとうございます。
落ち込みは、強くなる前触れです。
落ち込むと、普段考えないようなことを考えるようになります。
「なんて自分は愚かなのだろう」
「なんて自分はちっぽけな存在なのか」
「そもそも人生とは何なのだろうか」
「生きる意味とは何なのだろう」
「人生とは何のためにあるのだろう」
急に哲学的なことを考えることになって、洞察力が鋭くなり、思考が深まります。
そのとき、貴重な気づきが得られます。
物事に対する理解力が深まって、精神レベル・精神年齢が上がります。
心の器が一回り大きくなって、以前より精神的に強くなるのです。
大切なことは、落ち込んだ後です。
いじけたりふてくされたりしているだけでは立ち直れません。
時間がかかってもいいので、きちんと立ち直ってください。
心に大きなダメージを負うと、どう修復すればいいのか戸惑いますが、まずはじっくり休養です。
時間が解決することは時間に頼りましょう。
傷ついた心を癒して、きちんと気持ちを立て直しましょう。
普段の元気を取り戻し、再び歩み始めましょう。
そうすれば、立ち直ったとき、以前より強い状態になっています。
再び同じ困難に直面することがあっても「前にもこういうことがあったよね」と冷静でいられます。
落ち込みにくくなって、以前よりスムーズに対処できるでしょう。
落ち込みは、強くなる前触れです。
落ち込む経験は、大人になるための大事なプロセスです。
深く落ち込めることは幸いです。