怠け癖のある人によくありがちな癖があります。
それは、後回しにする癖です。
「面倒だから、後からしよう」
「暇になってから取りかかろう」
「今はやる気がないから、時間があったらしよう」
「もっとテンションの高いときに取りかかろう」
「ベストタイミングになってから取りかかろう」
事情があって後回しにするなら、まだいいのです。
ほかに優先する仕事があったり、完全にタイミングが悪かったり、忙しくて時間がなかったりするなら、後回しも仕方ありません。
時間に余裕が出るのを見計らうのが賢明と言えるでしょう。
しかし、特別な事情もないのに、気力がないだけで後回しにする癖があるなら要注意です。
「取りかかるのが少し遅くなるだけ」と思いますが、実際はそう単純にいかないでしょう。
一度後回しにされた仕事は、再び後回しにされるのが定番のパターン。
「嫌だ」「面倒くさい」と思うだけでも、精神的なストレスになります。
後回しにすればするほど、ストレスを感じる時間が長くなり、ますますだるくなります。
小さなストレスも、積もっていけば、大きくなります。
面倒くさい気持ちが大きくなるにつれて、ますます取りかかりにくくなる。
こうしてどんどん仕事が遅れてしまい、怠け癖になっていくのです。
怠け癖があるから、後回しにするのではありません。
後回しにするから、怠け癖になるのです。
怠け癖を直すなら、後回しにする癖を直しましょう。
メールが届いてすぐ返信できるなら、その場で返信します。
返信を急ぐ必要はなくても、その場でタスクを処理したほうが、すっきりします。
すぐ片付く小さな仕事なら、依頼された瞬間に取りかかりましょう。
着手が早くなれば、時間に余裕が生まれるため、途中で変更が入っても修正しやすくなります。
「後からする」という言葉を禁句にしましょう。
「後からする」と言いそうになったら「今すぐする」に言い換えましょう。
心がけを少し変えるだけで、ポジティブな行動パターンに変わります。
「今はタイミングが悪い」と思っても、本当にタイミングが悪いのか自問してみてください。
タイミングが悪くて悪影響があったとしても、あらためて考えると、意外と小さいのではないでしょうか。
ベストタイミングを待つ必要はありません。
ベストタイミングを待っていると、いつまで経っても仕事に取りかかれなくなります。
仕事のスピードも大切ですが、仕事に取りかかるスピードはもっと大切です。
少しくらいタイミングが悪くてもいいので、後回しにしないでさっさと取りかかるほうが、結果として早く終わります。
心がけたいのは、ベストタイミングではなく、ベタータイミングです。
ベタータイミングを目安にすれば、教養範囲が広がるため、取り組みやすくなります。
少しくらい悪影響があってもいいので、着手のスピードを上げるほうが得策です。
「遅すぎる」と叱られることはあっても「早すぎる」と叱られることはありません。
「面倒くさい」と思うときほど、早めに取りかかるのが正解です。
面倒くさいなら、面倒くさいと思う前に行動すればいい。
「嫌だ、嫌だ」と思っているとネガティブな感情が助長され、ますますストレスを感じます。
重い腰が上がりにくくても、少し踏ん張るだけ。
気持ちがだれる前に、前に踏み出しましょう。
後回しにする癖をやめるだけで、怠け癖は直るのです。