人と話をしているとき、前回の話になることがあります。
「ほらほら、以前に話したあのことだよ」
相手から促されるが、ぴんとこない。
聞いたような聞いていないような、曖昧な感覚です。
聞き覚えがあったとしても、うろ覚えではっきり覚えていない。
前回の話を思い出せないことがあるでしょう。
もちろん前回の話を思い出せないことは、誰でもまれにあります。
うっかり聞き逃すこともあるでしょう。
悪気はなくても、聞き流してしまうこともあるでしょう。
何から何まで完璧に覚えるのは誰でも厳しいでしょう。
特に疲れているときは、注意が散漫になるので、聞き逃し・聞き流しが起こりやすくなります。
人ですから、たまにうっかりすることもあります。
しかし、前回の話を思い出せない出来事が頻繁にあるなら、ある事実に気づいてください。
「たまたまだろう」
「ちょっとした不注意」
「記憶力が悪いのかな」
安易に考えて、軽く流してしまいがちですが、重大な意味が隠れています。
前回の話を思い出せないのは、真剣に聞いていなかった証拠です。
聞いていたつもりでも、実際はぼうっとしていて、話を聞き流していたことになります。
まずその事実に気づくことが大切です。
自分の悪いところは、なかなか気づきにくいもの。
自分では抵抗感があって認めにくいかもしれませんが、前回の話を覚えていない事実がなによりの証拠です。
少なくとも前回の話を思い出せないのは、真剣に聞いていなかった証拠ですから、事実を重く受け止めることが大切です。
事実を受け止めることが、改善にもつながります。
これから話を聞くときは、軽く聞くのではなく、真剣に聞くようにしましょう。
「真剣に聞こう」「しっかり理解しよう」「きちんと覚えておこう」と意識しながら聞けば、記憶に残りやすくなります。
また、相手の話に興味関心を持つことも大切なポイントです。
興味関心は、記憶力を高めるスパイス。
興味関心を持ちながら話を聞けば、自然と注意力・記憶力も上がるので、話の内容も覚えやすくなります。
印象深い話でないと覚えられないのはよくありません。
普通の話でも、きちんと覚えておくことが大切です。
もちろんすべてを細かく正確に覚える必要はありませんが、大まかに覚えておくくらいは必要でしょう。
前回の話を覚えていないと、相手も同じ話を繰り返さないといけないため大変です。
前回の話を覚えているから、話がつながり、仲を深めていけます。