褒められたとき、どんなリアクションをしていますか。
「そんなことないですよ」
「大したことないですよ」
「過大評価ですよ」
いきなり褒め言葉を否定していませんか。
たしかに謙遜は大切です。
相手の褒め言葉をすべて肯定すると、自慢しているような雰囲気が出やすくなります。
「褒め言葉を肯定するのは下品」と考える人もいるでしょう。
「どんな褒め言葉も、まず否定するのがマナー」と考える人もいるでしょう。
嬉しい褒め言葉であっても、少しでも違和感があれば、条件反射のように完全否定する人も多いでしょう。
謙遜を美徳とする人にとって「褒め言葉は否定するもの」と意識している人も多いはずです。
褒められても真に受けず、さらっと否定することで、謙遜をアピールできます。
褒められたら、まず否定するのが癖になっている人も多いのではないでしょうか。
しかし、褒め言葉をいきなり否定するのは要注意です。
いきなり否定すると、雰囲気が曇りやすい。
相手の主張や考え方を否定することにもなるため、話のテンションが下がります。
否定すると、それ以上話が続かなくなります。
「ああ、そうですか」で、終わりになるでしょう。
せっかく長所や美点を発見して伝えたのに、お世辞のような扱い方をされると、相手も残念に感じるでしょう。
謙遜のつもりで否定しても、不快感を与える原因になりかねないのです。
ここで大切なことがあります。
褒め言葉は、いきなり否定するものではありません。
褒められたら、まず素直に感謝しましょう。
「ありがとうございます」
「光栄です」
「嬉しいです」
ほとんどの場合、これだけでOKです。
まず素直に受け止め、感謝を伝えましょう。
露骨なアピールさえ避ければ、普通に感謝を伝えるだけで好印象になります。
相手の言葉を肯定することになるので、話が続いて、会話が盛り上がるでしょう。
たとえ露骨なお世辞であっても、まずきちんと感謝して受け止めたほうが会話もスムーズです。
褒め言葉に抵抗感があるなら、感謝をしてから謙遜するとスマートです。
「ありがとうございます。でも、まだまだ未熟者です」
「光栄です。でも、実際は大したことないですよ」
「嬉しいです。でも、過大評価かもしれませんね」
まず素直に感謝してから謙遜すれば、否定をしても、悪い感じはしないでしょう。
「素直」と「謙遜」の両方をアピールできるので、ますます好印象にもつながります。
褒め言葉は、いきなり否定するものではなく、まず感謝するものなのです。