いつ仕事を提出するか。
「仕事は、完成してから提出するもの」と思いがちですが、ここに誤解があります。
完成してから提出するのが適切とは言えません。
「仕事は、完成してから提出するもの」という思い込みがあると、スムーズな仕事の妨げになることがあります。
特にデリケートな完成度が要求される仕事は、完成前に何度か確認してもらったほうがいい場合があります。
たとえば、クライアントから、ある新商品のポスターのデザインを依頼されたとします。
仕事ができない人は、デザインを完璧に仕上げてから提出します。
「完成してから見てもらいたい」
「仕事は、最後まで仕上げてから提出するもの」
「中途半端な状態を見られると、評価が下がるのではないか」
完璧主義や強迫観念にとらわれ、きれいに完成してから提出をしようとします。
たしかに完成した状態で提出すれば、きれいな出来栄えなので、クライアントも好印象を受けるでしょう。
しかし、完成してから提出する方法は、多くの場合、デメリットがあります。
まず提出までに時間がかかります。
きちんと完成するのに時間がかかり、クライアントを待たせることになるでしょう。
また提出した後、クライアントから修正依頼があると大変です。
完成されていればいるほど、修正に手間暇がかかります。
場合によっては、修正ができないこともあります。
仕事を完成させる姿勢は素晴らしいですが、メリットよりデメリットのほうが強く働くため、好ましくないのです。
仕事ができる人は、まず提出を2種類に分けます。
「仮提出」と「本提出」です。
たとえば、ポスターをデザインする依頼なら、大まかなイメージが伝わる試作段階で仮提出をします。
試作段階なら提出が早くできます。
デザインの方向性が間違っていないか、確認できます。
もし指摘があっても、試作段階なら修正が簡単です。
仮提出と修正を繰り返しながら理想に近づけ、最後に本提出をします。
仕事で大事なのは、あくまで結果です。
仕事の手間は増えますが、クライアントの期待に応える結果を出せるのです。