人間の記憶には、印象に関する面白い特徴があります。
よい出来事より、悪い出来事のほうが、印象に深く残ってしまうという特徴です。
昔にあった嬉しい出来事より、不快な出来事のほうが、すぐ思い出せるのもそのためです。
多くの人が「ついてないな」と愚痴をこぼします。
しかし、実際は覚えていないだけで、ついていないことよりついていることのほうが、もっとたくさんあるのです。
私は先日、車にひかれそうになった経験をしました。
日頃から道路を渡るときは、左右を確認しているつもりだったのです。
たまたま道路に障害物があったため、車が近づいていることに気づきませんでした。
車とは10センチも離れておらず、あと少しでも早く飛び出していたら、確実に重傷となる大けがだったはず。
命さえ危なかったかもしれない。
これは、私の注意不足が原因です。
ひやりとした経験と同時に「この注意力のなさで、今までよく事故に遭わなかったな」と、そちらのほうを考えてしまいました。
今まではたまたま事故を起こさずに済んでいただけでした。
それからは、これまで以上に道路を渡るときには注意をするようになりました。
危ない目に遭ったときに「危なかった」で終わらせるのではなく、何かの警告であることに気づきましょう。
危ない経験をするということは、危ないことに直面するような原因があるはずです。
反省することが大切です。
危ない経験をしたときは、自分の行いを改善のチャンスです。