「貴博君は、あまり愚痴を言わないね」
私は、よくこのように言われますが、実は理由があります。
あなたは生まれて今まで、どのくらいお世話になってきましたか。
私の場合、お世話をした数より、お世話されてきた数のほうが明らかに多いです。
今まで私は、たくさんの人のお世話を受けて生きています。
お世話をした数より、お世話になった数のほうがたくさん思い浮かびます。
それどころかお世話になったことしか思い出せないくらいです。
数をあげれば切りがない。
お世話になった思い出なら、いくらでも出てきます。
しかし、私がお世話をしたことといえば、あまり思い浮かびません。
私は常に、お世話をした数より、お世話された数のほうが圧倒的に多いのです。
これを日頃から申し訳なく思います。
そんな考えもあって、私は日頃からあまり愚痴をこぼすことはありません。
こんなにお世話になっているというのに、愚痴をこぼすなんて、横着に思えてしまうのです。
私には、そんな大それたことはできません。
これはきっと私だけではなく、皆さんも同じではないのでしょうか。
お世話をしてきた数とお世話になってきた数を比べてみましょう。
20歳未満の人なら、ほぼ例外なくすべての人がお世話をされてきた数のほうが多いはずです。
それに気づくと、自然と愚痴が言えなくなります。
自分がどれだけ恵まれて育ってきたのか気づけるようになり、日常のささいなことにも愚痴が出てこなくなります。