人が生きられなくなるのは、どういうときでしょうか。
人が生きていくうえで大切になるのは、やはり体力です。
体力がなくなれば、死んでしまいます。
体力があるから、日常活動ができ、生きていけます。
しかし、いまや、体力の心配は、昔の話になりつつあります。
現代社会において、体力がなくなる状況は、ほとんどないからです。
現代社会は、物が豊かです。
体力が少なくても、補助する道具がありふれています。
車、エレベーター、エスカレーター、自転車、パソコン、インターネットなどです。
力がなくても、重い物を運べます。
体を動かさなくても、買い物できます。
優れた道具の力があるおかげで、体力がなくても、ほとんどのことができるようになりました。
むしろ心配してほしいのは、精神です。
今、精神を病む人が、増えています。
仕事には、スピードが求められ、以前よりストレスが増えています。
スピードを要求されるから余裕もなくなり、ストレスの解消も不十分の状態です。
人が生きる希望を失うのは、体力が参ったときではありません。
精神が参ったときです。
体力があっても、精神が参ってしまうと、人は不自然な行動をするようになります。
「もうダメだ」「生きていても無駄だ」と思い込み、よからぬ行動を起こすのです。