私はよくコーヒーショップで本を書いているのですが、よく話しかけられます。
1つのテーブルに、椅子が2脚あります。
団体客が来店して、椅子が足りないので、私の相席の空いている椅子を借りたいと言われるのです。
「この椅子、お借りしてもいいですか」
もちろんOKです。
ただ、返事の仕方で、よく失敗をしてしまうのです。
「いいですよ」ともちろん答えるのですが、答えた後「しまった」と思うことがあります。
なぜ悔やむのかというと、返事をするとき、変な表情になってしまうからです。
急に話しかけられたとき、多くの人は驚く表情をするのではないでしょうか。
驚くつもりはないのですが、やはり驚きます。
いきなり話しかけられて、聞かれたことを考えたり言葉を選んだりしているので、一瞬、頭がいっぱいになります。
とっさのときほど、余裕がなくなる。
返事をするのがやっとで、表情のことを忘れてしまうのです。
無愛想で「いいですよ」と返事をしてしまったことに、後から気づいて「しまった」と思うのです。
私も悪気があったわけではありませんが、とっさのときほど、そうなりがちです。
「いいですよ」という返事には、にっこりした笑顔がお似合いですね。
自分が逆の立場になり、椅子を借りようとするとき、相手からにっこり「いいですよ」と言われると、気持ちよくなります。
自分も気持ちよく答えたいと思います。
しかし、私もにっこりして答えたいですが、とっさの状況では、なかなかできないこともあるのです。
とっさに話しかけられるときに備えて、にっこりしながら「いいですよ」という練習を風呂場で何度かしたことがあります。
まさかと思うかもしれませんが、本当です。
私が表情の練習をするときは、だいたい風呂場です。
とっさのときほど、実際は余裕がありません。
とっさの動作は、普段から練習をしておくのです。
今度、急に話しかけられたときは、にっこりした笑顔を見せられるように備えています。