自分の国ばかりで生活をしていると、自国民の顔ばかりに見慣れます。
これはどこの国でも、おおむね事情は同じです。
もちろん国によって異なる人種が共存しているところもありますが、やはり母国にはその国の人が一番たくさん住んでいます。
フランスにはフランス人が多く、イタリアにはイタリア人が多く、アメリカにはアメリカ人が多い。
特に日本は、その傾向が強い。
日本は、日本人一色に染まった単一民族です。
外国人がビジネスで日本に来ることもありますが、まだまだ少数です。
そのため多くの日本人は、外国人に見慣れていません。
特に田舎なら、なおさらです。
私は愛媛の伊予市出身で、日本人ばかりの環境でした。
外国人が1人でもいると、びっくりします。
それがいきなり海外旅行で、環境が一転します。
「日本人ばかり」という環境から「外国人ばかり」という環境の変化です。
初めての海外旅行で、最初に降り立ったのは「ロサンゼルス国際空港」でした。
ロサンゼルス国際空港に到着して、まず度肝を抜かれたのは、外国人です。
入国審査のところに、世界各国の人々が数多くいました。
アメリカ人はもちろん、インド人・フランス人・中国人。
肌の色は異なり、顔の彫りは深く、耳に入る言葉も聞き慣れない。
すでにめちゃめちゃでした。
国際空港ですから、国際色が豊かであり、さまざまな人種が入り交じっていました。
今までこうした外国人の様子は、テレビや雑誌くらいでしか目にしていませんでした。
「外国人だ」くらいしか思いませんでした。
しかし、実際目の前に本物がいると、やはり違います。
脳に、がつんとした衝撃がきます。
「日本人ばかり」という環境から「外国人ばかり」という環境の変化。
そのとき「ついに海外に来たぞ」という実感が湧いてきました。