エジソンは小学校を、わずか3カ月で中退しています。
3年ではありません。
たったの3カ月です。
入学して早々、授業中、頻繁に問題を起こしていたからです。
授業とは別のことに興味を持ってしまい、またそうした行動が授業そのものを妨害していました。
先生を質問攻めにして、先生は全然授業を進められなかったと言います。
担任の先生からは「あなたの頭はおかしい」といわれるほどであり、3カ月後には校長先生から退学を勧められていたといいます。
学校では有名な問題児でした。
普通の親なら、学校の中退は大反対です。
中退は中退でも、小学校の中退は致命的です。
ましてや小学校のような人生における基本的な学習をする時期に、親が中退を許すはずがありません。
しかし、その中退を許してくれる人がいました。
エジソンの母です。
エジソンの母は、すでに息子の才能に気づいていました。
「多くの点では他の子より劣っているが、発明の点だけは他の子にはない輝きを持っている。これは小学校では磨けない」
そう思った母は、エジソンの小学校中退を許しました。
自宅で好きなだけ発明に打ち込めるような環境を与えました。
基礎勉強をしないわけにはいきませんから、母親が先生の代わりになりました。
往々にして、偉人の背後には必ず素晴らしい親がいると言います。
大発明をしたから、エジソンにスポットライトがあたります。
そんな大発明家エジソンを育てた母親も、陰で支える柱であり、隠れながらも偉人でした。
エジソンも素晴らしいですが、エジソンの才能をいち早く見いだし、才能が伸ばせる環境を整えた母親も素晴らしいと感じます。
さすがにエジソンの母のような教育方法は極端な例であり、真似をするのは難しいことでしょう。
しかし、できるだけ母親が子どもの才能を早くに見つけ、環境を整えてあげるくらいならできるはずです。
子どもは「自分は何が向いているのか」が、なかなかわからない。
しかも養われている身ですから、子どもが自分から生活環境を整えるのも難しい。
そういうときこそ、経験豊富な大人が子どもの才能を早くに見いだします。
その才能が伸びるような環境を整えてあげる必要があるのです。