子どもを叱るときの鉄則は、よその子と比べるように叱らないということです。
これは当然のことですね。
誰でも比べられるのはいい気がしません。
むしろ注意したいのは、親より、子どもです。
親は「人は人の子」と思っても、子どもも同じように考えるとは限りません。
子どものほうこそ、ひどく気にするかもしれません。
自分より勉強ができる子がいて、焦る気持ちが出る。
走るのが速い友人に、嫉妬する。
自分より人気のある友人がいて、羨ましく思ったりもするでしょう。
人それぞれには特徴がありますし、成長スピードにも差があります。
自分のほうが有利である分にはいいですが、不利だとわかると、だんだん焦りが出てきます。
大人より、子どものほうが、そういうときの精神コントロールは難しいです。
そういうときこそ、親の出番です。
「よその子は気にしなくてもいい」
「自分のペースでいいよ」
子どもは安心します。
親の力強い説得が、子どもの自信へと変わります。
わが子がすくすく育っていれば、能力の違いは気にならないはずです。
もちろんほかの子と競争することで得られるやる気もありますが、もう少し成長をしてからです。
幼い時期は、まずわが子のペースが最優先です。
成長や能力にかかわらず、無条件で子どもを包んであげましょう。