私が子どものころ、父に叱られたら母に甘えました。
父に叱られたときには、母という逃げ場があります。
逆に母から叱られたら、父に甘えました。
母に叱られたときには、父という逃げ場があります。
逃げ場を残しながら叱るのは大切です。
しかし、父と母から同時に叱られると、大きなショックを受けます。
逃げ場がありません。
しかも父からも母からも嫌われているような気がして、ひどく落ち込んでしまいます。
悪いのは「行為」だけです。
悪い行為が正しくなってもらえさえすればいいだけ。
恐怖や不安を植え付けるために、子どもを叱っているわけではありません。
子どもを叱るときに気をつけたいのは「両親が同時に叱る」というシチュエーションです。
小さなお叱りでも、両親から同時にあれこれ言われるのは、ショックが大きいです。
親子間に限りません。
学校で先生が生徒を叱るときも、何人かの先生が1人の生徒を挟んで叱るようなことがないよう注意したいところです。
1人の生徒を先生が挟んで叱るのは、言葉のリンチといっても過言ではありません。
叱るときの鉄則は「一対一になること」です。
他の人に見られていないので、人目を気にすることがありません。
親からの言葉を受け止めやすく、子どもも自分の意見が言いやすくなるのです。