大勢の人から意見を集めるときには、メールという手段を使う場合があります。
私の職場でよくある光景は、意見の募集です。
たとえば、会議で「近々、席替えをしてはどうだ」という話が出たとします。
座席の位置は特に仕事の効率に深く影響する話です。
管理者が独断で決めることもありますが、仕事の効率を考えるなら、多数決で決めたほうがいい。
そうしたときに「会議で席替えをするという話が出ました。賛成の人はいますか」というメールを出すことがあります。
さて、問題です。
席替えをできるだけ賛成に持っていきやすくするために、あなたならどのような工夫をしますか。
実は、ある一文をメールに加えるだけで賛成を得られやすくなります。
「賛成でしたら返信は不要です」という一文を加えます。
メールを出すのは、誰にとっても手間がかかり面倒だと感じます。
その誰しも共通する手間と面倒さを逆手にとって、賛成してもらいやすい状況を作ります。
メールを出さないことで賛成に結びつけるなら、賛成してもらいやすくなります。
「メールを出すのが面倒だから、まあ賛成でいいか」と考えてもらいやすくなります。
また人によっては、メールの返事を忘れる人もいるでしょう。
返事を忘れた分だけ、賛成の票を集められます。
そもそもメールを見ていない人がいても「メールをきちんとチェックしていないほうが悪い」と反論できるため、納得させやすい。
また、反対する場合には、反対する理由を書かなければいけません。
反対意見をメールで書くのはさらに手間がかかって面倒と感じるため、なおさら賛成してもらいやすくなります。
こうした状況を含め、メールの返事をしないことで賛成に結びつけるのは、大変まとまりがよくなります。
返信不要を基本にすれば、いいのです。