人間は「限定」に弱い生き物です。
数が限られていると、人気があり、希少価値があり、高品質であるかのような印象を受けます。
限定数が少なければ少ないほど、逆に欲しくなるのが、人間心理です。
「世界に1つだけの商品」と聞くと、それだけで価値のある商品のように聞こえます。
売り上げをアップさせるには、メニューの一部に「限定」を作ってください。
限定を作ることで、メニューにメリハリができて、多くのお客さまが注目します。
たとえば、1日10食限定のラーメンです。
1日にたった10食というわずかな限定商品があると、お客さまの印象がよくなります。
希少な素材を使って、手間暇をかけて作っているような印象を受けます。
また、そういう高品質のラーメンをお客さまに味わっていただきたいという店長の意気込みも伝わってきます。
実際のところ、限定商品がすべて売れたとしても、店の全体の売り上げに大きく貢献することはありません。
限定商品は、ほかとは比べて作るために手間もかかり、特別な素材にも費用がかかるためです。
店の売り上げが向上するのは、10食限定ラーメンが売れたときではありません。
10食限定ラーメンが、完売した後です。
「10食限定ラーメンを注文したいのですが」と注文があり「すみません。今日は売り切れてしまいました」となります。
すると「そうですか。じゃあ別のラーメンを……」という流れになります。
一度足を踏み入れてしまったからには、わざわざ店を出るのもおっくうなので、別のラーメンを注文します。
人によっては、さらにギョーザや飲み物を注文して、売り上げがさらにアップします。
限定商品を作ることで、多くのお客さまに来店していただくきっかけに変えるのです。