一流の漫画家は、仕事が速いのが特徴です。
早くても、絵は上手です。
急いで描いたから上手に描けました。
自分を追い込んで発揮した集中力が、高い質を生み出しています。
1つの漫画を描くだけでも大変ですが、複数の連載を抱えています。
一流だから速いのではなく、速いから一流になれました。
一気に仕事を片付けようとする意気込みが、スピードと質の向上を生み出して、よい作品が生まれています。
数多くの作品をこなすことで、ヒットが生まれます。
暇な漫画家のほうが、時間の余裕があっても、作業がなかなか進みません。
そのうえ、絵もストーリーも面白くありません。
ゆっくり丁寧にちびちびと進めようという心の緩みが、次のような悪魔のささやきに変わります。
「ゆっくり描こう」
「まだ大丈夫だろう」
「後回しにしても大丈夫だろう」
緩んだ気持ちは、さらなる悪循環を招きます。
余分なことを考え始め、友人と雑談をして、仕事を後回しにしてしまいます。
この気持ちの緩みは、恐ろしいほどはっきり仕事に反映されます。
「余裕を持って丁寧に」というのは、素晴らしい響きです。
しかし、素晴らしいのは表向きだけで、実際はサボってしまうのが人間です。
自動車の教習も、何カ月もかけてゆっくり進めるより、短期で終わらせたほうが、よく習得できます。
一時的に、自分を追い込むのはいいことです。
緊張感が生まれ、友人と遊んだり、テレビを見たりする暇もなくなります。
ほどよい緊張が、高い集中力を生み出し、高い成果につながります。
これが集中力を生み出し、仕事の質を上げます。
仕事に集中するスタイルは「ちびちび」ではなく「一気」です。
一気に片付けてしまえば、仕事の時間が短くなる分、結果としてストレスも小さいだけでなく、速く進み、質も上がります。