天皇が発言をされるとき、いつもゆっくりした話し方です。
落ち着いた話し方ではありますが、言葉の一つ一つが、心にしみる話し方ですね。
発言のミスを防ぎ、思っている気持ちを、言葉を厳選しながら話しているからです。
最も素晴らしい点は、前を向いて話をされているところです。
紙に書いている言葉を棒読みしているのではなく、そのときに思った言葉を、自分の言葉で発言されています。
天皇の言葉は、ゆっくりでありながらも自信があり、重みのある言葉に聞こえます。
ゆっくりですから、誰が聞いても理解できます。
早口で話していると、お年寄りは話の速さについていけません。
わかりやすい説明をする人も、本当はスピードより、スローが大切です。
説明が下手な人は、往々にして、早口です。
早口だから自信があるわけではなく、自信がないから早口なのです。
質問されると答えられないため、質問できないように早口で話し、内容をごまかそうとしています。
早口でしゃべり、熟知しているような演技をして、知識不足を補っている姿です。
それは、見る人が見ればよくわかります。
本当に説明する知識が十分な人は、ゆっくりした話し方になります。
ゆっくりさは、自信の表れです。
いつ、誰が質問してきても答えられますから、落ち着いて話ができるのです。