本を読むときには、私たちは「要点を探す」という作業を無意識にしています。
「何が言いたいのか、何を伝えたいのか」を探す作業です。
この作業は、無意識ながらも、面倒で疲れてしまいます。
読むのをやめてしまうのは、探している途中で疲れてしまうからです。
説明上手な人は、文章を書くときに「太字」を使います。
良書は、著者が最も主張したいポイントであろう部分を、太字にしています。
下線や赤字を使ったり、行間を空けたりして、大切なところが目立つように工夫を凝らしています。
本来、読者が探さなければいけない、要点を著者が代わりに強調してくれているのです。
要点が一目でわかりますから、読者が要点を探す手間がなくなります。
その分、読者は読むスピードが速くなり、理解もしやすくなります。
読み手は、大切な言葉を吸収することに専念できるわけです。
本だけの話ではありません。
会社で配る資料、学校で配布するパンフレットでも、大切なところはあらかじめ強調しておくといいでしょう。
読みやすくなります。
説明上手な人は、そこまで考えています。
読者が理解しやすくなるように、面倒でも、太字を使って、要点が目立つように工夫をしているのです。