私が留学時代、ある友人と留学生活の「慣れ」について、ふと話し合ったことがあります。
そのとき、私はすでに留学3年目になった時期であり、海外での生活にはもう慣れていました。
むしろマンネリ状態であったくらいです。
相手の友人も、すでに留学は3年ほど経験しています。
「最初は英語も不自由で、あんなに大変な毎日だったのに、慣れてしまったのはなぜなのか」と話し合ったことがありました。
最初は、英語に慣れてきたからだと思っていました。
しかし、あらためて考えると、さらに大切なことに気づきました。
英語に慣れたより、ただ同じ留学生の友人が増えるにつれて強くなっていっただけです。
「自分と同じ境遇の人がたくさんいるんだ」と、友人が増えていくにつれて、安心できるのです。
これが、私の心の安定に大きく影響しました。
大変な目に遭っているのは自分だけではないと知った瞬間から自信がついてきます。
「もう少し頑張ろう」
そう思うのです。
人生はなんと楽しいのでしょう。
あれほどつらかった留学生活も、友人が増えただけで楽になったのです。
仲間がいるかいないかで、天と地の差です。
失敗や大変な経験があっても、ほかのみんなも同じだと、自分の行いに自信がついてきます。
スポーツにしろ、受験にしろ、仕事にしろ、自信をつけるために大切なことは「仲間を見つけること」です。
苦しんでいるのは1人ではないと思うだけで「もう少し頑張ろう」と、力がみなぎってくるのです。