私の母に、スピード人間に通ずる、ある習慣があるのでご紹介します。
お盆の時期、私が久々に実家へ帰ったときのことです。
お昼すぎに母の部屋に入ると、母がベッドで横になり、のんびりテレビを見ていました。
本物の怠け者と見間違えてしまいそうな姿です。
「午前中のうちに、全部仕事を終わらせた」
私は、はっとしました。
たしかに母は、いつも早起きです。
朝の5時に起きて、犬の散歩、畑仕事、家の掃除、布団干しなどを、すべて午前中のうちに終わらせてしまいます。
暑い夏は、太陽が照り始めるまだ暗いうちから仕事を始め、終わらせてしまうこともしばしばです。
仕事中の母は、もちろんスピード人間になっています。
てきぱき手際よく仕事をしているところを見ると、私も驚いてしまいます。
余裕が欲しいときに、ゆっくりするのではありません。
余裕が欲しいときこそ、スピードを出すのです。
スピードを出して、早く仕事を終わらせれば、それだけ余裕の時間ができるからです。
ときどき「余裕を作る=ゆっくりする」という勘違いをしている人がいます。
ゆっくりのんびりしていると、1つの仕事を終わらせるまでに時間がかかり、気づけば、日が暮れています。
それでは、本当にゆっくりできる余裕の時間がありません。
午後に余裕の時間を作りたいと思ったら、午前中にスピードを出して仕事を終わらせることです。
ゆっくりしたいからこそ、スピードを出して、さっさと仕事を終わらせるのです。
早く仕事が終われば、ゆっくりした時間ができるのです。