嫌いな人がいる。
憎い人がいる。
許せない人がいる。
あなたには、こうした人はいますか。
世の中には、さまざまな人がいますから自分と合わない人は、1人や2人、いるものです。
中には、ささいなすれ違いから、相手のことを憎んだり恨んだりしている人がいます。
しかし、相手のことが嫌いで憎んだり、恨んだりしたところで、自分にとって何の得にもならないことに、気づくことです。
いつも相手を憎み、敵対心を抱くのは、ひどく疲れるでしょう。
「許せない」と思い続けていることは、いわば、看守の仕事を24時間しているようなものなのです。
「絶対に許せない」と心の中で何度も叫び、最も疲れるのは自分です。
許せないと思うだけで疲れてしまうと、本来集中すべき日常生活に支障を来してしまいます。
一番集中すべき勉強や友人関係にまで回すエネルギーが、なくなってしまうのです。
いつの間にか、数多くのチャンスも失っていることでしょう。
許せないと思う人がチャンスをつかめないのは、つかめるほどの元気が残っていないからです。
つまらないことに、精神的エネルギーを使い、元気がなくなっているからです。
だから「許さないぞ」「あいつが憎い」という恨みを持っている人の表情は、いつも元気がなく、暗いのです。
念ずることだけにエネルギーの大半を消費してしまい、自分にはまったく良いことはありません。
まさに「百害あって一利なし」です。
タバコは肉体的に害を及ぼしますが、恨みは精神的に害を及ぼします。
どうしても許せない人がいるとき、大胆ですが、思い切って許してしまうことです。
気にすることをやめてしまうことです。
24時間の看守の仕事から解放されることになります。
大きな仕事を辞めてしまえば、ずいぶん心も体も軽くなるものです。
許してしまうだけで精神的負担がずいぶん軽くなり、本当に大切な日常生活にエネルギーを回すことができるようになります。
チャンスをつかむためのエネルギーも出てくるようになるのです。