「美術館は私なんかが行くところではない」という人がいます。
「美術の知識はゼロ」
「美術のことは全然わからない」
「西洋絵画なんて1ミリもわからない」
「私の芸術アンテナは折れている」
「学校で美術史を履修していない」
美術鑑賞を高尚なものと考える人が少なくありません。
たしかに「美術鑑賞」という言葉は、それだけで気高い印象があります。
あらたまった服装を着ていく必要があるような印象もあります。
素人や初心者が行くところではないと考える人が少なくありません。
しかし、ここに誤解があります。
美術鑑賞を高尚なものだと考えないことです。
高尚なものと考えていると、ハードルが高くなります。
心理的な抵抗が出てしまい、美術館に足を運びにくくなるのです。
美術鑑賞はもっと気楽に楽しむものです。
予習ができればベストですが、だからといって必須というわけでもありません。
予備知識があれば楽しめますが、なければないで、それも楽しい。
雰囲気を見て楽しむだけでOK。
筆の運び方や絵の具の盛り上がり方を見るだけでも面白い。
作品を見て「すごいなあ」「美しいな」と思うだけでも楽しめます。
あらたまった服装も必要もありません。
身軽な格好で十分。
靴もスニーカーでOKです。
美術館は体力を使うので、むしろ身軽な格好のほうが適しています。
美術の知識がなくても問題ありません。
音声ガイドを借りれば、素人や知識ゼロの人でも楽しめます。
そもそも会場には解説パネルがたくさんあるので、予習がなくても楽しめるようになっています。
肩の力を抜いて、気楽に足を運びましょう。
映画館に行くようなノリでいいのです。
「あっ、何か面白そうなのがやってる。ちょっと行ってみるか」でOK。
美術鑑賞を高尚なものと考えず、気楽に楽しむものなのです。