「誰か議事録を担当したい人はいるか」
そう問われると、指名されないよううつむく人が多いもの。
議事録係はのんびりできません。
発言を聞き逃さないよう、常に神経を研ぎ澄ませる必要があります。
会議中ずっと発言を書き取ることに忙しくて、なかなか疲れる立場です。
書き取ることに集中しなければいけないので、自分が発言する回数も減ってしまうでしょう。
できれば議事録係はやりたくないと思う人も多いのではないでしょうか。
しかし、積極的に議事録係を引き受ければ、いいことがあります。
会議の一言一言の発言に神経を研ぎ澄ませる必要があるので、普段より注意力が高まり、聞き取る力が強くなります。
しっかり集中しながら書き留めるため、会議の内容も記憶に残りやすくなります。
発言を書き取ったり考えながら発言したりなど、大変な立場ゆえに頭のトレーニングにもなるでしょう。
知らない用語が登場すれば気づきやすくなり、会議が終わってから調べることで知識がしっかり身につきます。
また議事録係さえ担当していれば「会議中、何もしていない」という事態だけは避けられます。
平社員の立場であれば、学ぶ機会のほうが多いはずですから、議事録係として出席するほうがいいでしょう。
議事録係はメリットが多く、有意義な立場です。
忘れてならない議事録係のメリットは「議事録に名前が残ること」です。
議事録内に議事録担当者としての名前が残ります。
小さなことではありますが、このメリットは軽視できません。
議事録に名前が載ることは、仕事をした形跡を残すことです。
議事録は上司や先輩を含めて全員に回りますから、自分の名前が全員の目に触れ、印象に残るチャンスとなるでしょう。
「議事録係はいつもこの人だね。いつも頑張っているね」
もちろん会議中に発言すれば、それだけ議事録内で名前が登場する箇所も増えます。
「議事録をやりたい人はいるか」と問われたときは、積極性をアピールできる機会の1つです。
「私がやります!」とさっと手を上げれば、積極性をアピールできます。
自分から手を上げて立候補する姿は印象に残ります。
普通に参加するより議事録係として参加するほうが、実になることが多いはずです。
難しくて厄介に思える議事録係も、フォーマットされあれば、意外とスムーズに書き留めていけるはずです。
積極的に議事録係を引き受ける人が、出世するのです。