第一印象に力を入れすぎてはいけません。
ときどき第一印象に力を入れすぎている人がいます。
高級なスーツを着て、高級な腕時計を身につけ、立派な身だしなみをしています。
話をするときも、キャリアや学歴をアピールしてきます。
露骨な自慢話をすることも少なくありません。
第一印象で「仕事ができる人」を演出したいのでしょう。
何とか自分を大きく見せようとしています。
見た目も話の内容も全力投球で「どうだ!」と言わんばかりにがつがつアピールしています。
もちろん第一印象は大切ですが、だからといって力を入れすぎるのはやり過ぎです。
第一印象に力を入れすぎると、好印象を通り越して威嚇に変わります。
威圧感を与えることになれば、好印象どころか悪印象になることも少なくありません。
残念ですが、第一印象に力を入れすぎる人は、仕事ができないと決まっています。
余計なところでエネルギーを使いすぎているのです。
たしかに第一印象は大切です。
悪印象より好印象を与えたほうがいいのは間違いありません。
好印象であればあるほど、相手からも歓迎されるでしょう。
だからといって力を入れすぎるのはよくありません。
「力を入れる」と「力を入れすぎる」は別物です。
第一印象に力を入れすぎると、後が大変です。
第一印象と同じ高水準をずっと維持しなければいけなくなります。
身だしなみを整えるのに時間がかかり、話にも神経を使うようになり、ストレスもたまります。
そういうところでエネルギーを使っているので、肝心の仕事で高いパフォーマンスを発揮できません。
大切なのは第一印象より実際の仕事です。
いくら第一印象がよくても、肝心の仕事ができないと評価を落とすことになります。
ずっと踏ん張り続けるわけにもいかず、いつか息切れをすることになる。
うっかり気が緩んでだらしないところを見られたら、第一印象とのギャップが目立って評価を落とすことになります。
「最初の印象は素晴らしかったのにどうして?」となる。
仕事ができないばかりか、評価まで落とすことになり、踏んだり蹴ったりになります。
第一印象に力を入れすぎると、逆効果に終わります。
第一印象に力を入れすぎないでください。
第一印象は「ほどほど」でいいのです。
「落ち着いた服装」「丁寧な言葉遣い」「正しい礼儀作法」ができれば十分です。
身だしなみは、清潔感さえあれば問題ありません。
第一印象で大切なのは、不快感を与えないことであり、それ以上はやり過ぎです。
迷ったら「相手に不快感を与えないか」という点でチェックするといいでしょう。
第一印象は、相手に不快感を与えることがなければ合格です。
不快感を与えることがなければ、結果として「第一印象は好印象」となります。
ビジネスで大切なのは、あくまで仕事の中身であり結果ですから、第一印象はほどほどでいいのです。