正義感とは何か。
「不正を憎み、道理・道徳を重んじる気持ちのこと」をいいます。
正義感は、あったほうがいいのでしょうか。
ほとんどの人が「あったほうがいい」「当然必要だ」と答えるでしょう。
親からも先生からも正義が大切であることをしっかり教え込まれたでしょう。
正義が大切であるのは当然のことであり、もはや議論するまでもないことです。
映画で活躍するヒーローも、正義感の塊が特徴的です。
「正義感があるのは素晴らしいことだ」と思って、日頃から正義を意識した行動を心がけている人もいるはずです。
もちろん正義感は大切ですが「強すぎる」となると、話が変わります。
出世に関して言えば、強すぎる正義感は足かせになることがあるため要注意です。
正義感が強いと「完全な白」を求めがちです。
黒を許さないのはもちろん、グレーですら認めない姿勢になります。
正義感が強すぎると、小さな矛盾や不条理を受け入れられなくなります。
小さな悪を一切受け入れることができません。
無理にでも正義を押し通そうとする行動が増え、融通が利かなくなります。
ちょっとでも正義から外れることがあると、顔を真っ赤にして「これはおかしい!」「あってはならない!」と憤慨するでしょう。
また、完全な正義でないと気が済まない姿勢となると、人間関係に摩擦や衝突を増やすことも多くなります。
社会で仕事をしていると、正義とは言えないことをしなければいけないことがあります。
正義を大切にすることは素晴らしいのですが、プラスになるとは限りません。
残念ながら、社会では正義が負けることもあります。
努力が報われないことも日常茶飯事。
正義感が強くなるにつれて、仕事でつまずいたり対立が増えたりすることになるでしょう。
正義感は大切ですが、あまりに強すぎると出世の妨げとなるのです。
正義感は大切なことですが、強すぎることがないように注意してください。
大切なのは「清濁併せ呑む姿勢」です。
社会で仕事をしていると、善悪を区別なく受け入れることが必要な場面もあります。
正義感を持ちつつも、清濁併せ呑む姿勢も大切にしてください。
もちろん違法や犯罪は言語道断ですが、ちょっとしたグレーであれば、目をつぶることが必要になることもあります。
正義感の塊は、映画の主人公やアニメのヒーローに任せておくのがいいでしょう。
清濁併せ呑む姿勢を身につけることで世渡り上手となり、それが出世につながります。