伝えたいことがあるのに、じっとしている人がいます。
「私の心を読んでほしい」「私の気持ちを察してほしい」「テレパシーで伝わってほしい」と思うこともあるでしょう。
たしかに以心伝心で伝わることもあります。
以心伝心は、もともと禅の言葉です。
お互いを理解し合った間柄なら、仏法の奥義のように、言葉・文字に頼らなくても心のやりとりが実現することもあります。
相手が察してくれることもあるでしょう。
勘の鋭い相手であれば、あなたの様子から気持ちや考えを読み取ってくれることもあるでしょう。
あるいはテレパシーの力に頼る人もいるかもしれません。
心で念じたことが、不思議な力で伝わることに期待する人もいるでしょう。
現実では、じっとしていても伝わることがあるのも事実です。
だからといってじっとしているばかりではいけません。
それは受動的な姿勢です。
じっとしているだけでは伝わりません。
もしじっとしているだけで伝わったらラッキーと思ってください。
運がよかっただけであり、いつでもうまくいくとは限りません。
じっとしているだけでは、基本的に伝わらないと考えることです。
相手に伝えたいことがあるなら、口か手を動かすことです。
口を動かして声に出して伝えましょう。
声に出して言えば、耳ではっきり聞こえるようになるので、きちんと伝えることができます。
声に出して言うのに抵抗があるなら文字を通して伝えてもかまいません。
文字も素晴らしい伝達手段です。
アナログでもデジタルでもいいので、文字を通して自分の意思を相手に伝えてください。
手を動かして文字にすれば目ではっきり見えるようになるので、きちんと伝えることができます。
口と手の両方を動かして声と文字で伝えると、さらにはっきり伝わって効果的です。
テレパシーにも期待しないことです。
テレパシーの存在はまだ科学的に証明されていません。
不確実な方法より確実な方法のほうがはっきり正確に伝わります。
じっとしているだけでは伝わらないと思ってください。
相手に伝えたいことがあるなら、口か手を動かすのが一番です。
当たり前のことですが、それだけに忘れがちなことなので、あらためて意識しておきましょう。