相手に優位性を誇示したいとき、よく見られる行動があります。
「マウンティング」です。
わかりやすく言うと「私のほうがすごい」「自分のほうが立場が上」ということを、言葉や態度でほのめかす行為です。
意識をしたうえで行うこともあれば、自分では気づかないうちに行っていることもあります。
「80点も取れてすごいね。私なんて90点しか取れなかったよ」と褒めるふりをしつつ、自分の能力を誇示する。
「おしゃれなバッグだね。いいな。私のバッグは少し地味なんだよね」と言いつつ、高級ブランドのバッグを見せびらかす。
「今やっている3億円のプロジェクトに、ちょっと問題が発生してね」と、悩んでいるふりをしつつ自分のすごさをアピールする。
このほかぺらぺら自慢話ばかりする様子も、マウンティングの典型です。
さらりと相手の優位に立とうとする行為は、端から見ていていやらしく感じます。
本人は「勝った!」と思って優越感に浸って気持ちいいかもしれません。
しかし、相手や周りから見るとどうでしょうか。
実際のところ、マウンティングは見苦しい姿です。
見る人が見れば、必死に優劣をつけたがろうとする姿に見えて、痛々しく見えます。
必死で自分が優位に立とうとする姿は、劣等感やコンプレックスの裏返しだからです。
マウンティングは不快感があるため、すぐわかります。
「そこまでして優位に立ちたいの」
「何をそんなに必死になっているの」
「自分のことをわかってもらいたいのだね」
相手からひんしゅくを買うことになるでしょう。
「相手に勝ちたい」という露骨な様子は、余裕がないように見えます。
「そこまでして負けたくないのですね。優位に立つために大変ですね」
相手から心の中で笑われます。
「心に余裕がない」と見なされ、優位な立場であっても、心は貧しいと判断されます。
マウンティングほど見苦しい行為はありません。
すればするほど自分の品位を下げる行為です。
マウンティングは、自分では「かっこいい」と勘違いしやすいため厄介です。
うぬぼれであり、自分に酔っているだけです。
マウンティングは、自分はよくても、相手は不愉快です。
自分は勝利気分ですかっとしても、相手はむかむかしています。
冷静な思考で自分を客観視して、見苦しい姿であることに気づくことが大切です。
感じのいい人は、マウンティングをしません。
感じのいい人になるためには、マウンティングは不要です。
能力が低いなら「能力が低い」と思われてもいいと思ったほうが、気持ちが楽になります。
自分のほうが低い立場であっても、気にしないことです。
「弱い」「貧乏」「能力が低い」と思われても、自分が気にしなければ無害です。
変に意識して自分をよく見せようとしないこと。
ありのままの自分を受け入れれば、気に病むことがなくなり、堂々とできます。
感じのいい人になりたいなら、マウンティングとは無縁でいることです。
されることはあっても、することはないようにしましょう。
マウンティングが習慣になっているなら、心を入れ替え、態度を改めましょう。
マウンティングをやめるだけで印象がよくなり、感じのいい人に近づけます。