苦手かどうか問われたとき、返事に困ることがあります。
苦手な人、苦手な仕事、苦手な食べ物。
苦手か問われたとき、あなたならどう答えますか。
「ちょっと今は都合が悪くて……」
「本当は食べたいけど、今は体調が悪くて……」
「別の用事で急いでいて……」
YESともNOとも言いません。
本当は自分に合わなくても、はっきり「苦手」と言うと、否定的に聞こえます。
相手の気分を害したりチャンスを失ったりしそうな心配があります。
言い方によっては、とげとげしく聞こえ、批判として受け止められる可能性もゼロではないでしょう。
余計なトラブルを避けるため、わざとあやふやな答え方をして、返事をごまかすことがあるのではないでしょうか。
しかし、苦手であるにもかかわらず、あやふやな言い方でごまかすのはよくありません。
あやふやな言い方をすると、きちんと相手に伝わりません。
「そうか。都合があるなら仕方ないね。それなら別の機会を作ろう。きっと喜んでくれるだろう」
そのときは苦手を回避できても、はっきり答えなかったせいで、再び機会が巡ってくるかもしれません。
あやふやな答え方をすると、話がややこしくなります。
あやふや答え方をすると、相手は「嫌い」を「好き」と勘違いする可能性もあります。
回避のつもりが、別のリスクを生んでしまうと、ますます厄介です。
トラブルを避けるつもりで、あやふやな答え方をすると、かえってトラブルを増やしてしまいます。
好き嫌いがあるなら、正直に伝えましょう。
「苦手なものは苦手」とはっきり伝えましょう。
好き嫌いは、正直に伝えるのが正解です。
正直に答えるのは、自分のためでもあり、相手のためでもあります。
少し言葉がとげとげしくなるかもしれませんが、それでも伝えたほうがいい。
正直に伝えると、言葉の意味がそのままストレートに伝わります。
誤解がありません。
苦手ははっきり伝えるのが、一番スムーズです。
正直に苦手と答えることを、批判のように感じているなら、誤解です。
あくまで「分の好き嫌いを伝えるだけのこと。
正直に自分の好き嫌いを答えるのは、批判でも否定でもありません。
苦手なものは、正直に勇気を出して「苦手」と伝えましょう。
勇気を出して答えることで、面倒なことが減ります。
ストレートな言い方に抵抗があるなら「クッション言葉」を使いましょう。
クッション言葉とは、断ったり反対意見を唱えたりするとき、言葉の前に添える言葉のことをいいます。
「申し訳ないのですが」
「言いにくいことなのだけど」
「気を悪くされたらごめんなさい」
クッション言葉を使えば、断ったり反対意見を唱えたりしても、悪い気はしません。
好き嫌いがあるのは、誰にでもあること。
「そうですか。苦手なものは仕方ないですよね」
クッション言葉を使って伝えると丁寧な言い方になるので、相手も理解を示してくれるでしょう。