真面目すぎる人は、嘘に堅苦しい考え方を持っています。
「絶対、嘘をついてはいけない」
「常に正直でなければいけない」
「事実と異なることを話してはいけない」
真面目すぎる人は「すべての嘘が悪い」と考える傾向があります。
たしかに世間では「嘘は道徳に背く行為」という考え方が一般的です。
男女・年齢・国籍に関係なく、できるだけ嘘をつかないほうがよいという考え方が支配的です。
言いにくいことでも、きちんと事実をありのまま話すことで、正直なメッセージが伝わります。
できるだけ嘘をつかず、正直に生きるのがよしとされています。
たとえ自分が不利になることでも、正直に話すことが求められます。
常に素直で正直な話し方をするほうが、円滑なコミュニケーションが実現しやすくなるでしょう。
しかし、すべての嘘が悪いとは限りません。
嘘の中にも「いい嘘」があります。
物事をうまく進めるために、1つの手段として時には嘘が役立つこともあります。
たとえば、誘いを断るときです。
友人から借金をせがまれたとき「自分も今、お金がなくて困っている」と嘘をつけば、上手に借金を断れるでしょう。
出席したくない飲み会に誘われたとき「ちょうどその日は予定が入っている」と嘘をつけば、断りやすくなるでしょう。
人付き合いでも、嘘が有効な場面があります。
すでに知っている話が出ても「勉強になります」と嘘をつけば、話が盛り上がりやすくなるでしょう。
相手からのプレゼントが気に入らなくても「すてきですね」と嘘をつけば、会話がスムーズに進むでしょう。
恋愛でも、嘘が有効になることもあります。
時間がなくても「時間があるよ」と嘘をつくことで、デートのチャンスをつかみやすくなるでしょう。
好きな人から電話がかかってきたとき「今あなたのことを考えていたところ」と嘘をつけば、恋が盛り上がるでしょう。
「どんな嘘もいけない」という考え方は真面目すぎます。
少し許容範囲を広げて「時には嘘も必要」と考えてみませんか。
人を元気づけたり、勇気づけたり、未来につながったりする嘘なら、大いに結構。
優しい嘘・楽しい嘘・傷つけない嘘も悪くありません。
時と場合に応じて、上手に嘘をついたほうが、円滑な人間関係に役立つことがあります。
あくまで適度の範囲に限りますが、物事を円滑に進めるために、時には嘘も必要です。
上手な嘘は、人間関係の潤滑油になるのです。