先生や友人から「もちろん知っているよね」と言われたとき、どうしますか。
知らないことでも、うわべを気にして、言い返さずにうなずいてしまいがちです。
「知らない」と答えると、侮辱されたり叱られたりするのではないかと不安になり、つい知ったかぶりをしてしまいがちです。
知ったかぶりをした後、気持ちが落ち込みます。
頭が悪いように感じて、人間として、平均以下であるような気がしてしまうのです。
問題は「知ったかぶり」という姿勢です。
知ったかぶりをすると、2人に嘘をつくことになります。
まず、相手に嘘をつきます。
相手には、知っているふりを演じて、嘘をつきます。
次に、自分です。
自分にも、知らないのに知っているふりを演じて、嘘をつきます。
知ったかぶりは、疲れます。
するほど、自分が嫌になります。
偽りの自分だからです。
これが、自分を好きになれない原因です。
本当は「知らないです。教えてください」と、正直に答えたほうがいいのです。
「そんなことも知らないの」と、相手から侮辱されたり叱られたりするかもしれません。
やましいことはなく、正直な自分です。
そういうときには、落ち込みません。
相手にも自分にも正直になっていますから、すっきりした気持ちでいられます。
「教えてください」と言えば、相手は詳しく教えてくれることでしょう。
恥をかいても、謙虚になれば、体裁が整います。
自分に正直になるからこそ、自分のことが好きになれるのです。