ときどき、意味のわからない話が出たとき、すぐ話を折る人がいます。
「難しい話はわからない」「その話は興味がありません」と言います。
たしかに自分のわからないことは、聞いていても退屈かもしれません。
しかし、相手が楽しそうに話をしている事実に、着目してみましょう。
「相手が楽しそうに話をしている」ということは「何か楽しく感じる部分がある」ということです。
そうした価値を、自分が気づいていないだけではないか、と考えてみます。
わからないから、話を折るのではありません。
わからないから、話を聞かせてもらうのです。
みんなからいろいろな話を聞いて、勉強させてもらうことが大切です。
すると話が理解できるようになり、楽しくなります。
私の高校時代、アニメ「ガンダム」が大好きだという友人がいました。
彼とは仲が良く、いつも昼は一緒に出かけ、昼食を食べていました。
彼からガンダムについて、いろいろな話を聞かせてもらいました。
ガンダムの話をするとき、顔色が変わるのです。
主人公のアムロの素晴らしさについて語り始めると、勢いが止まりません。
私は最初、あまり興味がなかったのですが、話を折るのも申し訳ないので、彼の話を黙々と聞いていました。
彼とは、学校の帰りが同じ道です。
一緒に雑談をしながら下校するのですが、いつの間にかテーマがガンダムに変わっています。
ある日、一緒に学校から帰っている途中、彼の家に立ち寄ったことがありました。
彼の部屋には、ガンダムのポスターが貼ってあったり、ガンダムの漫画やビデオが全巻揃っていたりしていました。
「本当にガンダムが好きなのだな」と、熱い思いが伝わってきました。
しばらくして不思議なことが起こります。
彼の影響を受けて、私もガンダムに興味が出てくるようになったのです。
友人の影響を受けて、自分も興味が出てくることは、よくある話です。
友人の話を聞いて、友人の価値観を勉強することが大切です。
理解できない価値観があっても「価値観の勉強だ」と思い、話を最後まで聞くようにしてみましょう。
新しい楽しみや人生の価値観に気づくきっかけになります。