褒めるときのコツは、物よりセンスを褒めることです。
次の褒め言葉の違いを考えてみましょう。
「その洋服、いいね」 (物を褒めている)
「その服、よく似合ってるよ」(センスを褒めている)
褒めるときに、気をつけることは「物」ではなく「センス」を褒めることです。
ですが「その服、いいね」という褒め言葉は、センスではなく、服を褒めてしまっています。
服という物を褒めていて、本人を褒めていることにはなっていません。
「私ではなくて、服を褒めているんだね」と不機嫌にさせてしまうでしょう。
私は褒め言葉で苦い経験があり、褒め方を間違ってしまったことがあります。
「きれいな服だね」と褒めると「へー、服はきれいでも、私はきれいじゃないんだ」と言われてショックを受けました。
私は、嫌みで言ったつもりではありません。
しかし、たしかに服を褒めていると、身につけている本人はきれいではないようなニュアンスになります。
褒めるときには、物よりセンスを褒めることが大切なのです。
「その服、いいね」より「その服よく似合っているよ」とセンスを褒めるようにすればいいのです。
「似合う」という言葉は、服を選んだ本人のセンスを褒めています。
自分に似合う服を選ぶのは、選んだ本人のファッションセンスのおかげです。
ファッションセンスのある人ほど、自分に似合う服を選べます。
デパートに行くと、一生懸命に自分に似合う服を探している人をよく見かけます。
自分に合う服を探していて、試着室に入り、店員さんから「似合ってますよ」と言われると、もうそれで購入決定です。
「似合ってますよ」と言われると、自分のファッションセンスを褒められた気分になり、ご満悦になってしまうのです。
ご満悦になったお客さまは、つい服を買ってしまいます。
店員さんは、お客さんのセンスを褒めることで、お客さまに喜んでいただき、購入率アップにつながることを知っているのです。
相手のセンスを褒めるときには、物ではなくセンスを褒めましょう。
センスを褒めるには「似合ってるね」と言えばいいのです。
みんな、自分のセンスを褒めてほしいのです。