仕事で成果を挙げる基本は、集中することです。
当然のことですが、仕事では関係あることだけに集中することが大切です。
仕事のスピードも質も向上します。
しかし、1つ知っていただきたいことがあります。
「集中力には、副作用がある」ということです。
どんな薬にも副作用があるように、集中力にも副作用があります。
1つのことに集中すればするほど、視野が狭くなり、次第に頭が固くなってしまうことです。
集中すればするほど、副作用の影響も顕著に表れます。
視野が狭くなり、ありきたりの発想しかできなくなります。
1つの仕事に集中するがゆえに、避けられないことです。
アマチュアは、仕事の成果が上がらなくて困ったとき「集中が足りないせいだ」と思います。
仕事の成果を出すために、さらに集中しようとします。
それが悪循環の始まりです。
さらに仕事に集中すれば、さらに頭が固くなり、視野も狭くなります。
視野が狭くなれば、発想もアイデアも出にくくなります。
仕事の効率が良くなるどころか、悪くなります。
では、仕事を集中するうえで避けられない頭が固くなる対策はないのでしょうか。
柔らかくする方法は、ただ1つ。
ときどき、仕事とは関係のないことをすればいい。
これは、プロになるために、最も大切なことの1つです。
仕事には直接関係ありませんが、仕事には関係します。
仕事とはまったく関係のないことをしましょう。
関係のないことをすることで、外部から新鮮な刺激が飛び込んできます。
新鮮な刺激があると、頭が柔らかくなります。
頭が柔らかくなり、視野が広くなれば、本業で生かせるような柔軟な発想やアイデアが出るようになります。
仕事の疲れも和らぎ、仕事に生かせるようなアイデアも出てきます。
ノーベル物理学賞を受賞したアインシュタインは、行き詰まったときは、趣味のピアノを弾いたり、旅行に行ったりしたと言います。
物理学とは、まったく関係ないことです。
しかし、関係ないことのおかげで、適度な気分転換ができたり、新しい新鮮な刺激を受けるきっかけになったりしました。
仕事とはまったく関係のないことが、特殊相対性理論の発想へと導きました。
関係のない仕事こそ、プロに必要な重要な仕事なのです。