告白します。
以前の私は、物をたくさん持ちたがる人間でした。
自信のない人は、とにかく「物」を集めたがろうとする習慣があります。
以前の私がそうだったので、その気持ちは痛いほどよくわかります。
小物、雑誌、人形をはじめ、使いもしない物を部屋に置いたり飾ったりしようとします。
なぜそうしたいのかというと、話しかけられたいからです。
「珍しい物、持っているね」
「これ、どこで買ったの」
「これ、かわいいね」
話しかけられると嬉しくなります。
注目されていると感じます。
自分の存在を確認でき「愛されている」と感じます。
そうされたいから、たくさんお金を使って物を購入しては、部屋に並べていました。
しかし、ある日、大きな勘違いであることに気づきました。
大勢の人が集まるのは、自分に魅力があるからではありません。
小物や雑誌の魅力に対して、人が集まってきているだけです。
むしろ物を集めれば集めるほど、本来の自分が空回りします。
お金はかかるし、部屋のスペースも占有されます。
それに気づいたとき、物を集める習慣が、急にばかばかしくなりました。
目が覚めた瞬間のことを、今でもはっきり覚えています。
勘違いの行動を繰り返していたことに気づき、羞恥心で心がいっぱいになりました。
私の物欲がなくなったのは、その瞬間からです。
気づいたのは22歳のころ。
それまで持っていた大半の物を捨てました。
本だけでなく、部屋にある小物も、すべて捨てました。
生活必需品だけが残り、私の部屋は殺風景になりました。
すると、今までたくさんの人が部屋に遊びに来てくれていたのに、急に誰も来なくなりました。
当然です。
今まで人が話しかけてきたり集まったりしていたのは、自分への魅力ではなく、物に対する魅力だったからです。
驚くほど、人が離れていきました。
最後に、数人だけ残りました。
それが、本当の友人でした。
私は、これでよかったのだと思いました。
やっと本当の自分になれた、と感じたからです。
今後は、物に頼らず、自分の魅力で人を集めようと思いました。
内面を磨いて、心で勝負して、その輝きで人との関係を結び、多くの人を集めたいと決意しました。
それが、人としての本当の魅力です。
あなたは自分の魅力を勘違いしていないでしょうか。
本当の魅力は、裸になった自分です。
何もなくても、どれだけ人を幸せにできるか。
裸一貫の自分になったときが、本当の自分なのです。