「若いころは、社会勉強のために時給の仕事をしよう」
そうした考えで、何気なく、時給の仕事を選ぶ人がいます。
夏休みを利用して短期の仕事をしたり、なかには学業を削ってアルバイトをしたりする学生もいるようです。
もちろんアルバイトには、勉学では学べないものがたくさんあります。
若い時期に仕事の流れを経験することで、今後の就職に役立ったり、視野が広がったりします。
社会人になる前に、働く経験をすれば、理想と現実のギャップや社会の裏側を知ることなどができ、勉強になるはずです。
貴重な学びができる面があるのは、たしかです。
だからとはいえ、学生時代、アルバイトばかりするのはおすすめしません。
本来の勉強をおろそかにして、お金を稼ぐために、貴重な若い時間を売っている状態です。
貴重な時間ばかりが消費され、自分を磨く時間がなくなります。
簡単ですが、危険です。
誰でもできる仕事ほど、代わりにできる人も、たくさんいます。
それだけ賃金も低くなるでしょう。
まず、自分にしかできないような仕事をすることです。
自分しかできない仕事は、希少価値が生まれます。
自分しかできない商品やサービスを世界に向けて提供すれば、掛け算で収入を得ることができます。
能力がたけているほど、会社でも頼りにされるようになります。
これがお金を稼ぐ、突破口です。
その能力磨きの原点は、やはり学生時代です。
長い人生において、学生時代ほど勉強に専念できる時期はありません。
若い時期こそ、自分磨きに精を出すことが大切です。
アルバイトは最小限に抑え、そのほかは、全部自分磨きに徹底することが大切です。
私がこれに気づけたのは、親からの助言のおかげでした。
私は学生時代、アルバイトは親から禁止されていました。
父も母も、私にこう言います。
「仕事は、社会に出てからいくらでもできる。学生時代は勉強に専念しなさい。そのために親は学費を払っている」
「何のために親が学費を払っているのかよく考えろ。アルバイトをするなら、学費を返せ」
アルバイトをしたいと言うと、親は大反対します。
何度言われたことかわかりません。
両親は、学生時代のアルバイトの危険性に気づいていました。
そのため、私は時間給のアルバイトを、2日しかしたことがありません。
たった2日のアルバイトも、親からの許可を得るのが大変でした。
某大手のパン会社で、日雇いの仕事を、2日間働いたくらいです。
それ以外は、すべて自分の好きな勉強に費やしました。
だからこそ、今の好きな仕事で食べていけるようになりました。
今の好きな仕事で食べていくには、人生のどこかで、能力を徹底して磨く必要があります。
その要が、学生時代です。