「すみません」と「すいません」。
普段、あなたが口にしているのは、どちらでしょうか。
「すみません」のことを「すいません」と言う人が、社会人でさえも数多く見られます。
「すいません」は「すみません」の砕けた言葉です。
「本当にすまないと思っているのか」と感じます。
丁寧な言葉を、砕けて言ってしまい、真剣に謝る丁寧さが感じられないからです。
「すみません」を漢字で書くと「済みません」と書きます。
「大変申し訳ない。こんなことでは済みません(済まされない)」という意味です。
申し訳ない意を、表現したいのです。
しかし、丁寧にすまないことを表現するときに、砕けた言葉である「すいません」では矛盾しています。
丁寧な気持ちを、砕けた言葉で表現するのは、ふさわしくありません。
特にお客さまに対して、謝るときには「すいません」を使うのはよくありません。
「ごめんなさい」を「ごめん」と軽く言っていることと同じです。
砕けた言葉は短くて言いやすいですが、丁寧さが感じられません。
「ああ。この人は謝るのが面倒なんだな」と思われます。
そういうつもりで言っていなくても、そういうニュアンスが含まれています。
余計にお客さまを怒らせてしまう場合さえあります。
本当に謝る気持ちがあるなら「ごめん」ではなく「ごめんなさい」です。
「すいません」より「すみません」です。
謝罪の言葉を、削りたくても、削らないようにしましょう。