私は昔、車の中で一番いい席は、眺めのよい助手席だと思っていました。
眺めのよい助手席は、180度が見渡せ、気分のいい席だからです。
しかし、これがとんだ勘違いなのです。
社会人になれば、仕事の関係でタクシーを使って移動することがあります。
そんなタクシーで一番の下座になるのは、実は眺めのよい助手席だったのです。
なぜ助手席が下座になるのかというと理由があります。
まず、助手席はタクシーの運転手に道を指示して案内を促す立場になります。
また運転手が間違った道を通っているときには「道が違うのでは?」と指摘してあげなければいけません。
それに加えて、面識のない人が隣に座るという居心地の悪さもあることでしょう。
そうした理由から、助手席は仕事が多く、落ち着くことができない下座となります。
しかし、車の席次は特に難しいです。
例外があるからです。
先ほど「助手席は一番の下座」とお話ししました。
しかし、ある条件の場合に限っては、逆に「一番の上座」となります。
その条件とは「運転席に面識のある人が座る場合」です。
たとえば、自社の部長が運転手を務める場合には、逆に助手席は一番の上座となります。
部長なら面識もあり、仕事上での話も弾むことから、助手席が特等席になります。
席の位置だけで上座と下座を決めるのは、早合点です。
車の場合に限っては、条件によって、上座と下座が逆転するので気をつけておきたいところです。