「人は見かけでわからない」といいます。
やぼな格好をしていても、実は高学歴の人もいます。
品がよさそうに見えても、言葉遣いの悪い人もいるでしょう。
「頭がよさそうに見られたい」
誰でも必ず一度は考えたことのあるテーマでしょう。
意外なことと思われるかもしれませんが、昔から私には重要なテーマでした。
頭がよさそうに見られる一番の服装は何だと思いますか。
服装とはいえ、本当にさまざまな種類があり、難しい選択のように思えますね。
しかし、実は、男性、女性、国籍問わず、世界に共通する答えがあります。
スーツ1つとはいえ、その種類はさまざまです。
デザイン重視のスーツもあれば、変わった型、色物、柄物など、さまざまです。
しかし、一般的には地味なスーツが最も印象がいいとされるデザインです。
私が初めて髪を染めた経験は、中学2年、14歳のころでした。
思春期の真っただ中であり、外見を気にするようになる年ごろです。
異性を意識して、外見を気にするようになった私は、茶色に髪を染めたことがありました。
中学生のころ、なお君という友人がいました。
色白のなお君はとても勉強のできる人でしたが、初めて彼を見る人にも「頭よさそうね」とよく言われていました。
なお君の成績を知るわけがないし、話したこともない人から「頭がよさそう」と言われるのは不思議なことです。
私がアメリカに留学していたころ、タバコを吸っているアメリカ人はめったにいませんでした。
吸っているとすれば、留学生である日本人や韓国人ばかり。
アメリカではタバコを吸う人は少ないとは聞いていましたが、想像以上のものでした。
アメリカで管理職といえば、痩せている人が絶対です。
太っている人が、管理職についているということは、まずあり得ません。
自分の体も管理できない人間が、組織の人間を管理できるわけがないからです。
頭がよさそうに見せるためのポイントの1つは、清潔感です。
清潔感は、モテるための条件だけではありません。
頭がよさそうに見え、知的さを演出するために、欠かせないポイントです。
私の友人に、なかなか目を見て話してくれない人がいます。
いつも下を向いたり、顔をそらしたりしながら話をしています。
話をしている内容は、普通です。
道を歩いていると、前から1人、小学生が歩いてきた。
「おはようございます!」
元気な声で挨拶をしてきた。
イギリスでは「高級ブランドは年配が持つもの」という意識が一般的です。
お金、時間、権威など、ステータスのある人が持つ物品です。
高級ブランドとは、ステータスの象徴です。
認知心理学の世界では、次のような言葉があります。
「ポジティブバイアス(前向きな先入観)」
「ネガティブバイアス(否定的な先入観)」
自分にとって手本を見つけることは重要です。
真似することを、否定的に考えてはいけません。
私たちがこうやって自由自在に言語を操ることができるようになったのは、親の言葉を真似したからです。
私があるとき、食事をしていたときのことです。
そこは座敷形式で、靴を脱いであがるタイプのところでした。
料亭のような、堅苦しい雰囲気のところです。
諦めない人は、たとえ失敗しても、賢い人に映ります。
頭が悪くても「じゃあ、次はこうしよう」という考え方ができる人に、本当の強さを感じます。
粘り強さには、知力や学力を超越した「人間的な強さ」が感じられるのです。
髪型、服装、色、型。
デザインを大きく分けると、派手と地味にわかれます。
「賢そうに見られるにはどちらを選べばいいのだろう」と迷ったときには、地味を選ぶことをおすすめします。
私がニューヨークへ旅行に行ったとき、ウォール街というビジネス街を観光したことがありました。
世界でも有数のビジネス街です。
そこを歩くビジネスマンは、みな頭がよさそうに見えました。
テーブルマナーを身につけている人は、不思議なことに、知的に映ります。
テーブルマナーはあってもなくても、生きていけます。
どちらも「食べる」という行為に変わりはありません。
知的さをアピールするためには、何か1つでかまいませんから、得意分野を作ることです。
得意分野でアピールすることです。
何でもできる必要はありません。
私が仕事上で、部下に仕事を頼むとき、すでに部下が行動に移していることがあります。
手順書の確認をお願いしようと話しかけると「今、確認しているところです」と言います。
驚いたのは私のほうです。
メガネには、不思議な力があります。
かけるだけで、知的な外見になってしまうことです。
実際に、中身は何も変わらなくても、ただメガネをかけてしまうというだけで知的な印象になってしまうのは驚きです。
しわは、老いの象徴です。
人間が年を取っていくと、顔にしわができ、体もたるみます。
脳のしわは別として、外見のしわは衰えを感じさせます。
能力は、意識があって身につきます。
技術や技能といった能力は、勉強や練習をすれば、比較的誰にでも身につけることができます。
マナーも勉強も仕事の仕方も、技能であり技術であり能力です。
私の職場には「ダメだ」が口癖の面白い人がいます。
いつも「ダメ」という返事しかしない社員です。
「これどうですか」
かっこいいことなら、誰でもやりたがります。
しかし、恥ずかしいことは、誰もがやりたがりません。
誰もが「恥をかきたくない」「ばかと思われたくない」という意識があるからです。
時間もお金もかからない、頭がよさそうに見えるお手軽な方法があります。
「腕を組む」という姿勢です。
腕を組んでいるだけで、不思議なことに頭がよさそうに見えます。
私が仕事上で出会った尊敬できる上司がいました。
私より10歳近く年が上であり、スリムな体型のリーダーでした。
彼からの説明はいつもわかりやすいものでしたが、時には難しい内容も出てきます。
「っていうかー」
「まじでー」
「そうなんだー」
どんなに頭の良い人でも、それを保有しているだけでは意味がありません。
頭の良い人は、自分の今まで蓄えてきた知識や知恵を発揮できる人です。
表現できる人であり、伝えることができる人です。