生活を豊かにするために、最も大切なマナーは「逆から見る」ということです。
友人関係だけでなく、時間、恋愛、家族、仕事など、さまざまなところで必ず役立ちます。
人間関係でいえば、相手の立場になって物事を見るということです。
自分から見ただけではわからないことも、逆に相手の立場になって考えると気持ちがよくわかるものです。
子どもが親になり、初めて親の苦労がわかるようになり、感謝ができるようになるのは、そのためです。
自分が逆の立場になると、相手を理解できるようになり、人間関係の向上につながります。
人間関係だけではありません。
時間においても、逆から見る習慣は重要です。
たとえば、今から未来を見るのではなく、未来から今を見てみましょう。
自分が将来何になりたいか、どうしたいのかというイメージを膨らませ、その未来から今を見ます。
そうすると、今、自分がすべきことが見えてくるようになります。
ゴールから、スタートを見ることで、正しい道筋が見えてくるようになり、今なすべきことがわかるようになります。
もちろん正しい判断や選択もできるようになります。
恋愛も、逆から見る癖をつけましょう。
自分の立場から考えるのではなく、相手の立場になって考えるのです。
相手の気持ちになって考えると、喜ばれるプレゼント、気の利いた一言が、自然と浮かんでくるようになります。
仕事も同じくです。
上司の立場になることで、部下としてするべき行動が見えてくるようになります。
上司も自分が一度部下を経験していると、何を考えているのかが、自然と見えてくるようになります。
それが、正しい指導力、発言につながり、円滑な仕事につながります。
生徒なら、先生になってみる。
先生なら、生徒になってみる。
子どもなら、親になってみる。
親なら、子どもになってみる。
部下なら、上司になってみる。
上司なら、部下になってみる。
女性なら、男性になってみる。
男性なら、女性になってみる。
私は高校3年の文化祭で、女装をしたことがあります。
イベントの一環として、お化粧やスカート、タイツや口紅など本格的な女装でした。
特に大変だったことは、もちろんお化粧です。
お化粧には、大変時間がかかり、手間も暇もかかりました。
ちょっと色を変えるだけで、顔の印象が驚くほど変わり、芸術を自分に対して行っているような感じになります。
「女性はお化粧を毎日しているのか。これは大変だな」
女性の大変さがわかるようになり、その後、女性がお化粧に時間がかかることにも、寛大になることができるようになりました。
一度自分が女装をして、お化粧の大変さを経験したことで、女性の立場が理解できるようになったからです。
逆の立場を経験することで、理解が深まったのです。
逆から見る習慣は、あなたに大きな恩恵をもたらします。
器が大きくなり、心が広くなり、理解が深まり、優しくなれ、気が利く人になれます。