「これだけ時間かかって当然」という声がときどき聞かれます。
「これは大変な仕事なので、2時間かかって当然です」
「手順がたくさんあって複雑なので、3時間かかって当然です」
たしかに手間のかかる仕事があるのは事実。
手順や工程が多かったり複雑だったりすれば、一定の時間がかかるのも仕方ないように思われます。
「これだけ時間がかかって当然」と思うこともあるのではないでしょうか。
どうしても時間がかかる仕事もありますが、それは本当でしょうか。
いいえ、違います。
実はここに盲点があります。
「これだけ時間かかって当然」というセリフが登場したら、必ずもっと短くできます。
「当然」と思った瞬間、一種の思考停止に陥っています。
「これだけ時間かかって当然」と思っているのは、最初から決めつけているのと同じこと。
最初から考えるのを放棄していれば、良いアイデアも素晴らしい工夫もひらめきません。
自分の思い込みに気づくことです。
独りよがりの思い込みほど恐ろしいことはありません。
「これだけ時間かかって当然」と思うことがあれば、いったん立ち止まり、疑ってみることが大切です。
固定観念を外し、ゼロベース思考で考えてみましょう。
客観的な目で冷静に自分を観察してみると「おや、意外と無駄な部分が多いな」と気づくことがあります。
常識や慣習にとらわれず「どうすればもっと時間を短縮できるのか」と考えれば、今まで見えなかった時間の無駄が見えてきます。
おのずと良いアイデアがひらめき、時間の節約を実現できるはずです。
3時間の仕事が1時間でできてしまうこともあり得るのです。