災害には2種類あります。
とりわけ「大規模」と名のつく災害に見舞われたときは、生命に関わるような非常事態です。
誰もが大きなストレスにさらされ、激しく動揺します。
ショッキングな現実に直面したとき、頭の整理に時間がかかり、スムーズに受け入れることができません。
心臓の鼓動が高鳴り続け、汗や震えが止まらず、心拍数もなかなか安定しません。
「落ち着け、落ち着け」と念じても、なかなかうまくいかないでしょう。
落ち着くどころか、逆に焦りが助長されることもあります。
なぜ落ち着けないのか。
無理に落ち着こうとするからうまくいかないのです。
大規模な災害に見舞われたときは、誰もが動揺して当然です。
誰でも必ず動揺する状況のとき、無理に落ち着こうとしてもうまくいきません。
なかなか落ち着けないことにストレスを感じ、ますます焦りが助長されることもあります。
大切なことは「今の状況は動揺して当たり前」と思うことです。
自分に「動揺してもよい」という許可を出してください。
動揺している自分を受け入れるのです。
「今の状況は動揺して当たり前」と思えば、心の準備が整い、だんだん落ち着きが戻ってきます。
続いて大切なことは「きちんと体を落ち着かせる」ということです。
大規模な災害のときは、頭で落ち着こうにも限界があります。
頭がいっぱいいっぱいのときには、冷静になる余裕すらありません。
横になったり椅子に座ったりなど、物理的に体を休ませ、落ち着かせることが大切です。
ゆっくり休憩したり深呼吸を繰り返したりすることも大切です。
体と心はつながっています。
体を安定させることで、心も安定します。
次第に落ち着きを取り戻していけるのです。