私たちは、若いころの後悔を引きずることがあります。
「あのとき、こうしていればよかった……」
「どうしてあんな愚かなことをしてしまったのだろう……」
「あのときの自分は、本当にばかだった……」
後悔が1つもないという人はいないでしょう。
誰にでも、1つや2つの後悔があるもの。
特に若い時期は、未熟で世間知らずのため、後悔することも多くなるでしょう。
大人になってからも忘れられず、悔やむ気持ちを引きずってしまい、心のしこりになります。
しかし、後悔があるからといって人生が終わるわけではありません。
後悔は、完全な無駄ではありません。
後悔にも、価値があります。
それは「健全な人生を送るための道しるべになる」ということです。
たとえば若いころ、無理をしたがために、体を壊した経験があるとします。
「やりすぎてしまった。がつがつしすぎていた。無理をするべきではなかった……」
涙を流すほど後悔しますが、そのおかげで「もうこれからは無理をしない」としっかり反省できます。
考え方が変われば、生き方が変わります。
生き方が変われば、生まれ変われます。
後悔した経験があっても、その痛みが教訓に変わり、人生をより賢く生きられるようになります。
学生時代、若さに任せて無分別な行動をしてしまい、大失敗を犯した経験があるとします。
「あの頃は本当に未熟だった。自分はなんて世間知らずだったのだろう……」
後から自分の無分別な行動を後悔しますが、そのおかげで性格が円くなり、腰も低くなります。
素直と謙虚が大切であることにも気づけます。
結果として、その後の人生をより賢く生きられるようになります。
過去に後悔があるのは仕方ありません。
もう終わったことですから、くよくよするのは終わりにしましょう。
その代わり、過去の後悔は、健全な人生を送るための教訓として生かしてください。
後悔を生かすことができれば、価値が生まれます。
後悔は、反省するための大切な経験です。
そして、正しい生き方をするための大切な教訓でもあります。
「こうするのはよくないね」「こう生きればいいのだね」と痛感して、記憶に深く刻み込まれます。
大きな後悔であればあるほど、人生を変えるほどの価値があります。
後悔によって反省して、正しい人生を歩むことができるようになれば、成功と言っても過言ではありません。
過ちによって恥や損失があっても、長い人生全体から見れば、小さなこと。
恥や損失があっても、そのおかげで立派な生き方ができるなら、後から元を取れます。
大きな目を持ち、大きな心で考えてください。
若いころの後悔は、健全な人生を送るための道しるべなのです。