口癖を直すなら、話す前が重要です。
話してから言葉を取り消したり言い直したりすることもできますが、スマートではありません。
「今の言葉は忘れてね」
「今の一言はなかったことにして」
「今の話は、聞かなかったことにしてほしい」
後から発言を撤回できますが、ちぐはぐな印象を与えるでしょう。
後から発言を取り消したところで、相手の耳に届いています。
記憶にも残っています。
「忘れてください」と言われても、簡単に忘れることはできません。
むしろ印象深くなって、余計に記憶してしまいます。
「忘れろ」と言われると、余計に覚えてしまうのが人間です。
そのためスマートな印象を与えるなら、できるだけ最初から言わないようにしておくことが大切です。
ここで大切になるのが「話す前に一呼吸置く習慣」です。
一呼吸を大切にしてください。
一瞬であってもいいのです。
話す前に一呼吸を置き、言葉に注意を向けましょう。
一呼吸が、1秒でもいいのです。
たった1秒であっても、一呼吸としては十分です。
「そうですね」という定番の相槌フレーズをゆっくり言えば、1秒くらい簡単に時間稼ぎができます。
3秒もあれば、十二分です。
一瞬であっても、時間的余裕ができているので、自分の言葉遣いに意識を向けて注意することができます。
一呼吸置くと「これは余計な口癖ではないだろうか」と考える余裕が生まれます。
言葉が喉のところまで出かかっても、ぐっと飲み込めます。
「おっと危ない。口癖を言ってしまうところだった」と発言前に注意ができます。
どれだけ言いそうになっても、結果として言わなければ、セーフです。
小さな習慣ですが、言葉遣いに大きな違いをもたらします。
話す前に一呼吸置く習慣は「口癖対策」だけでなく「失言対策」にもなるので、一石二鳥です。
話す前に一呼吸置くことを「習慣」にしましょう。
誰とどんな話をするときも、話す前に一呼吸置くことを普通の状態にします。
話す前に一呼吸置くだけですから、難しくないはずです。
早口で話すのは避け、一言ずつゆっくり話すようにすれば、一呼吸置くことも容易になります。
最初のうちは注意が行き届かず、うっかり言ってしまうこともありますが、諦めず続けていきましょう。
習慣になるまで時間はかかりますが、根気よく続けていれば、いずれ意識することが普通になります。
たかが一呼吸、されど一呼吸。
話す前に一呼吸置く習慣がつけば、口癖の改善がスムーズになります。