アイデアを考え始めるやいなや、すぐ思いつくことがあります。
「何かいいアイデアはないだろうか」と考えた瞬間、急に最高のアイデアがひらめく。
時間にして、わずか3分。
カップラーメンの待ち時間と同じです。
何も頑張っていません。
根気も集中力も発揮していません。
「何も苦労していない」と言っても過言ではないでしょう。
仕事の実績は、努力の積み重ねと頑張りの結果によって実現しますが、アイデア発想は違います。
インスピレーションによる恩恵によって、あっさり最高のアイデアを思いつくことがあります。
あっさり最高のアイデアが思いつくと、拍子抜けするでしょう。
ところでここで、もどかしい葛藤に悩まされます。
「3分」という短時間のためでしょうか。
すぐ思いついたアイデアは、軽い印象があります。
「安っぽい」
「質が低い」
「考えが浅い」
「手抜きをしている」
「熟慮が足りない」
苦労が伴っていないため「こんなに楽をしていいのだろうか」と、どことなく後ろめたい気持ちになるのです。
しかし、ここが大切な場面です。
努力や苦労が必要と感じるのは、精神論にとらわれている証拠です。
アイデア発想に精神論は不要です。
「苦労を重ねたアイデアこそ素晴らしい」という精神論にとらわれていると、アイデア発想を制限してしまいます。
アイデアの内容に自信があるなら、時間も努力も関係ありません。
あっさり思いついたアイデアであっても、自信があれば、堂々と発表しましょう。
たとえ3分で思いついたアイデアでもいいのです。
「構想時間は3分」という小説や漫画があってもいい。
3分で考えたデザインや音楽も悪くありません。
「アイデアを出すのにどのくらい時間がかかりましたか」と聞かれて「3分」と答えることもあっていい。
「長い時間がかかりました」「考えるのに苦労しました」と答えたいところですが、見栄を張っても仕方ありません。
一瞬の奇跡を信じましょう。
あっさり思いついたからこそ「シンプルで素晴らしい」ということもあります。
アイデアの神様が耳元でささやいたのかもしれません。
苦労の伴ったアイデアに惑わされないこと。
アイデアで大切なのは、苦労や努力ではなく、あくまで中身です。
中身に自信があるなら、堂々と発表しましょう。
3分で思いついたアイデアもあっていいのです。