会議やプレゼンでアイデアを発表したものの、不採用になることがあります。
「残念ですが、今回は見送らせていただきます」
「こちらの基準を満たすものがありませんでした」
アイデアが不採用になれば、がっかりするでしょう。
不採用になったアイデアが自信作なら、落ち込みもひとしお大きいでしょう。
「そうか。仕方ない。気持ちを切り替えて、次に向かおう」
そう思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。
不採用になったとき「仕方ない」で終わらせるのはもったいない。
気持ちの切り替えが早いのは大切ですが、注目してほしいことがあります。
不採用になった理由です。
アイデアは、自分の価値観で考えるのが基本ですが、企画の段階では、他人の価値観を考慮する必要があります。
不採用には、必ず理由があります。
聞きたくない意見かもしれません。
腹立たしく感じる理由かもしれません。
しかし、耳をふさいでは、せっかくの貴重な意見が得られなくなります。
不採用になったら、不採用になった理由に注目しましょう。
不採用の理由に腹を立てるのではなく、好意的に受け止めることが大切です。
試験勉強では、間違えた理由を確認することで、成績向上につながりますが、アイデア発想でも同じです。
不採用になった理由を確認することで、さらに洗練させていけます。
不採用の理由を生かせば、さらにアイデアを発展させたり、新しいアイデアが生まれたりする可能性があるのです。
たとえば、会議でアイデアを提案したところ「発想は面白いが、感動要素がない」という理由で不採用になったとします。
感動要素がないなら、知恵を振り絞って、心に響くような工夫を加えます。
自分の知恵で足りないなら、人の知恵を拝借するのもいいでしょう。
感動要素が加われば、次こそは採用されるアイデアに仕上がるでしょう。
また「アイデアは素晴らしいが、インパクトが足りない」という理由だったとします。
インパクトが足りないなら、インパクトを増やすようにアイデアを発展させていきましょう。
サイズを大きくしたり、デザインを奇抜にしたり、もっと露出を増やしたりといった工夫が考えられるでしょう。
インパクトが加われば、次こそ採用されるに違いありません。
不採用になった理由は貴重です。
「不採用の理由なんて聞きたくない」と思うかもしれませんが、目を背けていては、いつまでもいいアイデアを出せません。
不採用の理由に、アイデアのヒントが隠れているのです。